メール相談
2012年8月23日 27歳 女性
Q.口腔癌についてお伺いします。
私自身ではないのですが親戚が口腔癌になってしまいました。
患者:男性 34歳
発症時期:2010年夏
再発時期:2012年4月頃
最初に癌になった時は、手術をし舌を3分の1程切除し再建しました。
その後今年に入り、声が出なくなり体調不良も訴えていたのですが再発の発見が遅く、且つ再発した場所が手術不可のため、現在放射線治療をしています。
結論から申しますと、口腔癌に詳しくより良い治療をしてもらえる病院がありましたら教えて頂きたいのです。
現在も声が出ない状態です。
まだ若く子供も小さくなんでもいいので情報がほしいです。
関東在住ですが、どこでも行きたいと思ってます。
誰に相談していいのかも分からなく、こちらを拝見させていただきこのようなメールをさせていただきました。
返信お待ちしております。
A.こんにちは。
ご相談いただきありがとうございます。
患者さんの病状について詳細がわかりませんので、舌癌部分切除と再建、頸部郭清手術も併せて行い、経過観察中に原発部位の再発或いは他臓器への転移があったものと仮定した上のご返答です。
原発巣の再発が広範囲であったり、頸動脈周囲の多発性リンパ節転移などがあれば手術よりも、放射線治療を優先する場合があります。
現在、担当されている先生の言われるとおりに手術が出来ない状態だとしたら、やはり放射線治療単独や放射線+抗がん剤治療になります。
手術が困難な口腔癌に対し「超選択的動注化学放射線療法」を行い良好な効果が報告されていますが、できる施設が限られています。
また「超選択的動注化学放射線療法」も万人に効果がある訳ではありません。現在放射線治療が行われているので放射線量にもよっては「超選択的動注化学放射線療法」の適応ではないかもしれません。
その点については、担当医の先生にご相談されたら如何でしょうか。
明確なお答えができず恐縮ですが、以下を提案させて頂きます。
1.現在の担当の先生によく説明を伺いながら、納得し治療を進めていく。
2.大学病院、がんセンター、 癌研などがん診療連携拠点病院で、本当にオペができない状態なのか、セカンドオピニオンを請う。
3.「超選択的動注化学放射線療法」の適応か専門の施設を受診する。
同じ程度の癌であっても、必ずしも同じ治療を行っていくとは限りません。治療法にはそれぞれ、利点欠点があるので個々の状態にあわせてベストの治療法を
受けられるようご相談下さい。
ご本人の治療に伴う苦痛を取り除くため、緩和ケア医へも早めにご相談されては如何でしょうか。緩和ケア医は以前のように、終末期の癌患者を診るだけでなく、
がん治療の早い段階から痛みや不安を軽減する専門家です。
松ヶ丘歯科口腔外科医院 医療機関情報