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2012年12月1日 豪州在住 51歳 女性
Q.初めまして。実は本日の昼食時に物を食べていると突然右顎の辺りが痛くなり、その後右耳の下から頬にかけて腫れました。冷やしているとどんどん腫れは収まりましたが、夕食を食べるとまた同じ事が起きました。最初おたふく風邪を疑いましたが熱はありません。
現在豪州在住です。唾石症を疑っていますが、石が耳下にあると手術は大変ですか?言葉の問題もあり困っています。
A.こんにちは。
ご相談いただきありがとうございます。
本ケースの病名が耳下腺疾患だと仮定してお答え致します。
食事中は唾液の分泌量がグンと増えますので耳下腺または耳下腺管が詰まっていると、唾液の流出障害が起こり耳の下が腫れてきます。
唾液流出障害の原因としては、耳下腺管の狭窄か耳下腺唾石症が疑われます。
前者の場合は、自然に治ることもありますが、唾液腺管の拡張処置や洗浄などの処置を要するものもあります。
耳下腺唾石症の場合は、唾石の位置により手術法が大きく違います。唾石が唾液腺開口部付近ならば、前述の唾液腺管の洗浄で流出することも
あり、または外来で口腔内に小切開をするだけで摘出できます。しかし、耳下腺体内の唾石については、入院下での全身麻酔手術の適応になります。
また、日本では一部の施設で唾液管内視鏡(シアロエンドスコープ Sialendoscope)による唾石摘出を行っています。
お礼.高橋院長先生
お忙しい中、早速のご連絡ありがとうございました。昨日は昼、夜とも食事の後に腫れたのですが、今朝は用心してバナナやヨーグルトなどを食べましたが、腫れや痛みはありませんでした。今は触らなければ痛みはありませんが、圧迫すると右耳の下から顎にかけて少し痛みがある状態です。
先生のお返事を拝見する前に歯医者さんに行って診て貰い、今帰ってきたところです。歯医者さんの触診だと口中の唾液腺近辺に明確に触る石はなさそうとのことです。いずれにせよレントゲンをとってみないと分からないとのことでした。オーストラリアは歯科にレントゲンの設備がありませんので、専門の病院でレントゲンだけ撮り、それを歯科医に送って診断という手順になります。現在はリンパ腺の腫れや感染はないそうです。
日本のようにいきなり専門病院を訪ねても診てはもらえず、開業医の紹介を介してのみというシステムです。現在のようにそれほど痛みがひどくない場合はだましだまし柔らかい物を食べながら診療の順番を待つ(口腔外科分野なので、診療は早くて年明けと言われました)しか手がなさそうです。
日常会話がやっとのレベルの英語力なので、高橋先生のお話はとても参考になりました。またレントゲンの結果が出た時点で、少しご相談させて頂くことがあるかもしれません。大変ご迷惑とは存じますが、ご無理のない範囲でまた教えて頂ければ幸いです。ご面倒をおかけして、本当に申し訳ありません。
松ヶ丘歯科口腔外科医院 医療機関情報